
独特な世界観のアニメを観たいなと思うことはありませんか?
僕自身、最近、楽に観ることのできる日常系アニメや、ファンタジー系ばかりを観て、マンネリ化しているような気がしていたんですね。
このことを、同級生であるTさんに話したところ、一つのアニメを紹介されました。
それは「BEASTARS」(ビースターズ)です。
どんな内容なのか聞いたところ、動物達しか存在しない世界のお話だそうで。
「いわゆるケモナーが喜びそうなやつ?」
と聞いたんですね。しかし、返ってきた返答は予想外でした。
「動物しか出てこないけど、ヒューマンドラマだよ、これは。10代では分からなかっただろうな。今観て考えさせられる。」
動物なのにヒューマン(人間)ドラマとは、これいかに。
30代になって考えさせられるって?
気になってしょうがなくなった僕は、さっそく「BEASTARS」を観ました。
僕は第一話から「BEASTARS」の虜になり、一気に観てしまいました!
そして、僕はTさんが「ヒューマンドラマ」と言った意味を理解したのです。
しかもこのアニメの原作者である板垣巴留先生。僕の人生を変えた漫画「グラップラー刃牙」の原作者、板垣恵介先生の娘さんではないですか!
何たる出会い!
独特な世界観、主人公が葛藤しながら成長していく姿、ヒューマンドラマ。
これらを求めている人は、観ないと損!なアニメです!
「BEASTARS」ってどんなアニメ?
作品名:BEASTARS
キャスト:
レゴシ:小林親弘/ハル:千本木彩花/ルイ:小野友樹/ジュノ:種﨑敦美/ジャック:榎木淳弥/ミグノ:内田雄馬/コロ:大塚剛央/ダラム:小林直人/ボス:下妻由幸/カイ:岡本信彦/サヌ:落合福嗣/ビル:貴明/エルス:渡部紗弓/ドーム:室元気/キビ:井口祐一/シイラ:原優子/アオバ:兼政郁人/エレン:大内茜/ミズチ:山村響/レゴム:あんどうさくら/ピナ:梶裕貴/リズ:白熊寛嗣/ロクメ:くじら/ゴウヒン:大塚明夫/市長:星野充昭/オグマ:堀内賢雄/イブキ:楠大典/フリー:木村昴
スタッフ:
原作:「BEASTARS」板垣巴留(秋田書店/週刊少年少年チャンピオン・全22巻)/監督:松見真一/脚本:樋口七海/キャラクターデザイン:大津直/CGチーフディレクター :井野元英二/美術監督:春日美波/色彩設計:橋本賢/撮影監督:蔡伯崙/
編集:植松淳一/音楽:神前暁(MONACA)/制作:オレンジ
制作年:第1期2019年、第2期2021年/BEASTARS製作委員会
簡単な概要:擬人化された草食獣と肉食獣が織りなす青春群像劇。
※受賞歴 2018年:第11回マンガ大賞にて大賞、第21回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞、第22回手塚治虫文化賞新生賞を受賞。
視聴できる動画配信サービス:
※1期のみ
※本ページの情報は2021年6月時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
あらすじ
中高一貫のエリート学校・チェリートン学園内で、ある日草食獣アルパカの生徒テムが肉食獣に殺されるという「食殺事件」が起きる。
テムと同じく演劇部部員であったハイイロオオカミの少年レゴシは、大型の肉食獣であることに加えて寡黙な性格や意味深な言動が災いし、テム殺しの犯人だと疑いの目を向けられてしまう。
幸いこの疑惑はすぐに晴れることとなるが、結局真犯人は見つからないままであり、学園内に生まれた肉食獣と草食獣の確執のようなものが消えることはなかった。
登場人物
登場人物は全員、擬人化された動物です。
今回は主人公と、主人公の成長に大きく関わるキャラクターを紹介します。
レゴシ
主人公。オスのハイイロオオカミ(肉食獣)。身長185cm、体重71kgで灰色の毛色をしています。
チェリートン学園の高等部2年生で、演劇部の美術チームに所属し、照明係を担当。
オオカミであるため、大柄な体格と高い戦闘能力をもっていますが、弱者や秩序を重んじる繊細で心優しい性格です。
「無害な存在でありたい」と望んでいて、普段は非常に寡黙かつ不器用で、目立つことを嫌っています。そのため、他者とのコミュニケーションが得意ではありません。
ルイ
オスのアカシカ(草食獣)。身長172cm、体重53kg。
演劇部の花形役者で、役者チームのリーダーを務めています。
高等部3年で、学園のカリスマ的存在。
財閥の御曹司で、普段は気高く振舞っています。
他者だけではなく、自分自身にも妥協や甘えを許さないストイックな姿勢を持ち合わせています。
その反面、やや頑固で自分の弱みを見せてしまうことを恐れています。
自分が草食獣であることに強いコンプレックスを持っていて、大型肉食獣として振る舞おうとしないレゴシに一目置いていると同時に、苛立ちも感じています。
ハル
メスのドワーフウサギ(草食獣)。身長105cm、体重15kgで全身真っ白な毛色をしています。
高等部3年生で園芸部に所属。
自分に正直でサッパリした性格で、常に明るく・気丈に振る舞っています。
自身が「小型の草食獣」という圧倒的弱者であることを理解し、その事実は変えられないと諦めています。「身体を重ねている間だけは対等な存在として扱われている」と感じられるため、性に対して積極的かつ奔放に振る舞っています。
しかし、そういった行為がきっかけで動物同士の関係で亀裂を作ることも多く、校内では孤立しています。
ゴウヒン
オスのジャイアントパンダ(肉食獣)。
裏市と呼ばれる、非合法に肉の販売や飲食店での提供が行われている場所で、心療内科を営んでいます。
暴れる患者から受けた傷が顔面に複数残っていて、強面ですが、治療中の患者に最後まで向き合うなど、面倒見の良さもあります。
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「動物の世界」という徹底された独特な世界観
「BEASTARS」の世界には人間が一切出てきません。
登場人物は、全て動物。登場動物と言った方がいいでしょうか。
「BEASTARS」の世界のお食事事情
動物は肉食獣と草食獣の2種類に分けられ、生活・共存しています。
肉食獣は本来、肉を食べて生きるものですが、この世界では肉を食べることは法律で禁止されていて、重罪になってしまいます。
当たり前ですよね。
共存しているはずなのに肉食獣が普通に肉を食べていたら、「その肉どこから?」となりますよね。
こうした矛盾が生じないように、しっかりと世界観が作り込まれているのです。
生きた肉を食べ、相手が死んでしまった場合、それは「食殺事件」とされます。
人を殺してしまったら、殺人事件として扱われる。人間社会と同じです。
では、普段何を食べているの!?と思いますよね。
動物性の食材として、食べることが許可されているのは卵と乳製品、昆虫のみなのです。それ以外は野菜!
例えば、「学園の肉食用朝食メニュー:牛乳、コッペパン、スクランブルエッグ、豆バーグ」といった感じです。
ハンバーグでは肉を使ってしまうので、畑の肉とも言われる大豆を使った豆バーグなんですね!細かい。
種族の特徴をおさえたエピソード
動物の特徴をおさえ、共生していると感じさせてくれるエピソードを紹介します。
街で開催される「隕石祭」というお祭りの準備をしていた演劇部員達。
その時、急に停電が起きたのです!
レゴシは急いで演劇部の仲間の元へ走り、声をかけます。
「みんな、大丈夫!?」
レゴシが慌てた理由、それは、食殺事件が起きるのは暗闇の中であることが一番多いから。
草食獣は暗い中で、目が全く見えません。一方で肉食獣は夜目がきき、辺りの状況を把握することができるのです。
演劇部員達は、草食獣を集め、その周りを肉食獣で囲むようにして仲間を守ったのです!
「暗い」という状況下だけで、ここまで動物の特徴を引き出し、それを描写するというのがすごいと思いませんか?
ぼくは素直に「なるほど…」と感心しました。
また、種族ごとの特徴も自然に、面白く描写されています。
レゴシのようなイヌ科であれば、嬉しいことがあると尻尾が勝手にブンブン揺れてしまったり、爪を切っても次の日には元通りだったり。
小動物系は、気付かれないまま踏まれてしまうことがあるので、道の端を歩かなければならない、など。
個人的にとても面白かったのは、メスヒョウとメスヒツジが買い物に行くエピソードです。
ヒョウは「柄物の服が着れない」と言うと、ヒツジは「何で?」と聞きます。勘のいい人なら気付きますね。
「自分自身が柄物だから、似合わないの」
一方でヒツジはヒツジで、着るものに制限があるようで。
「ポリエステル製は静電気が起きるからダメなの」
種族ごとの特徴が存分に反映されていて、それぞれに悩みがあるという描写があるのです。こんなに細部までこだわっているところがすごいですよね。
さらにはギャグにもなる。とっても面白い!
恋か?本能か?
主人公レゴシの成長していく姿も、「BEASTARS」の魅力の一つです。
レゴシは高校2年生。人間の高校生と同じように様々なことで悩みます。
自分の中に芽生える気持ちは何なのか、自分はどうあるべきなのか、どうすれば強くなることができるのか。
演劇部による新入生歓迎公演が間近に迫る中、レゴシはルイに夜間練習中の、外の見張りを任されます。
その最中、通りかかった草食獣の匂いを嗅いで、本能的に襲い掛かってしまったのです!
かろうじて食殺には至りませんでしたが、相手の左腕に爪痕を残してしまいました。
自己嫌悪を覚えるレゴシ。
その後、レゴシは部活の関係で花を貰いに園芸部を訪れます。
そこには左腕に包帯を巻いた、一匹のウサギが。
レゴシは気付きます、あの夜自分が襲って傷付けてしまった相手だと。
衝撃的な再会をしたのもつかの間、ウサギのハルの手伝いをしているうちに、レゴシはもっとハルと話がしたいと思うようになります。
その後もお祭りの準備などの際に会って話す機会が増え、レゴシはハルに対して恋愛感情のようなものを抱いていきます。
衝撃的な出会いをして、その後も交流が続く。
普通の恋であれば、これで恋愛感情が育たないわけはないですよね!
そう、普通の恋であれば。
レゴシとハルは、肉食獣と草食獣なのです。
レゴシはひょんなことから出会ったジャイアントパンダのゴウヒンに恋愛相談をすることに。
そこで
「お前が抱いているのは、狩猟本能が変形した恋愛感情だ。彼女との関係を断ち切れ。」
と言われてしまうのです。
ハルに対する感情が何なのか悶々としながらも、肉食獣と草食獣としての、正しい距離を保とうとするレゴシ。
それがハルとの正しい距離だと、ハルへの気持ちを整理しようとします。
肉食獣と草食獣であるからこそ、好き=欲しい=食べたいという欲求が成立してしまう。
両者が恋愛関係になるなんて、動物の本能ではあり得ないことなんですよね。
そのままハルのことを諦めるのかな、と思っていた矢先、ハルとルイが仲良くしているところをレゴシが目撃!
肉食獣である自分には、見せたことない表情をするハル。それが引き金となって、悶々としていた気持ちに整理がつきます。「俺は君が好きだ」と。
ハルを好きだと確信したレゴシ。
告白まで決意したところで突然、ハルがさらわれてしまいます。
裏市で活動する犯罪組織・シシ組の仕業だと知ったレゴシは、ゴウヒンの助けを借りて、シシ組のアジトへと乗り込みます。
その途中、レゴシは言います。
言ってしまったのです。
「ハルちゃんは俺のものだ。ハルちゃんは俺の獲物…だ…?」
ハルへの気持ちは恋だと確信していたはずのレゴシですが、肉食獣として戦っている最中に、ハルを「獲物」と言ってしまうのです。
狩猟本能としての恋愛感情を認めてしまったんですね。
そんな自分に戸惑い、相手からの反撃を食らってピンチになるレゴシ。そこでゴウヒンの助けが!
「狩猟本能から生まれた恋。だとしても、お前は行動で結果を変えたいんだろう?」
「逃げるな。正しい行動ってのは価値がある分、自分はしんどいもんだ。」
「自分の獣を飼いならせ、レゴシ。それがこの世界のいっちょ前の男よ。」
ゴウヒンの言葉で、レゴシは「単に、本能で草食獣を欲する肉食獣」とは異なるのだと証明するために奮起します。
大切なハルを守るため、レゴシは自分がどう有りたいのか結論を出したのです。
今までたくさん悩んで、一度は諦めかけたハルへの想い。
レゴシはハルを守りたいと、大きく成長したのです。
好きな子のために成長するなんて、かっこいい!
また、レゴシの成長のきっかけを与えたゴウヒンは声優が大塚明夫さんなのですが、これがまた素晴らしいキャスティング!
ハードボイルドな声がとってもキャラにマッチしているのです!
アカシカのルイ
「BEASTARS」を紹介する上で、レゴシの成長だけを挙げていては、「結局、肉食獣中心の物語?」となってしまいそうですね。
しかしそれは違います。レゴシが肉食獣の主人公であるならば、アカシカのルイは草食獣の主人公と言えます。
ルイは元々、裏市で肉食獣用の生き餌として、飼育されていた個体でした。
右足の裏には生き餌として育てられた証として、数字の4の入れ墨が彫られています。
5歳のときにホーンズ財閥の跡取りとして、義父となるオグマに引き取られました。
この出自から、自らが捕食される側(草食獣)であることに強いコンプレックスを持つことに。
そのため、大型肉食獣として振る舞おうとしないレゴシに対し、苛立ちを感じてしまうのです。
強い身体と能力をもっているのに、何でそれを表に出さないの?こっちは捕食者だけど、草食獣だって強いことを証明するのに必死なのに!
といった感じですね。
せっかく能力があるのに、それを上手く利用しない姿に対して、苛立ちを感じてしまうのは共感がもてます。自分の立場にコンプレックスがあるなら、なおさら。
実はこのルイ、ハルがシシ組にさらわれた後、シシ組のボスを倒して自分がシシ組のボスになってしまうのです。
シシ組はライオンだけで構成された組織でした。そこにアカシカのルイがボスとして参入するのは、異例の事態。
ルイが参入した後、シシ組は勢力を拡大していきます。持ち前のカリスマ性や草食獣であることを売りにして、商談を成立させ、稼いでいったのです。
学園にいた頃は、ルイが主役でレゴシはルイを照らす照明係。
しかし、ルイがシシ組という裏社会で生きることを決めてからは、レゴシが学園で食殺犯を突き止めようと奮闘する。
ルイが光の時はレゴシが影、逆にレゴシが光の時はルイが影と、どちらも二面性を持ち合わせた似た者同士なのです。
学園で関わった、レゴシをはじめとする肉食獣に加え、シシ組のライオン達との共存。
これらを通してルイは気付くのです。
「肉体が強いから懐が深くて仲間想い。」
「肉に飢えているから、いつもどこか苦しげな表情。」
「俺は、肉食獣が好きだ。」
自身のコンプレックスから、肉食獣を嫌っていたかのようにも見えていたルイですが、実は肉食獣に憧れを抱き、愛情を向けていたのです!
レゴシは肉食獣でありながら草食獣を愛し、ルイは草食獣でありながら肉食獣を愛している。
種族なんか関係ない!好きなんだ!という二人の関係性にグッときて、涙してしまいます。
まとめ
動物しか存在しない世界で、肉食獣と草食獣、そして各種族の特徴が描写された、作り込まれた世界観。
「BEASTARS」では、このような独特な世界観を味わうことができます。
そして、レゴシというハイイロオオカミが、ウサギのハルに向けるものは「恋なのか、本能なのか」と葛藤する姿に、自然と引き寄せられてしまいます。
レゴシ達動物は、人間と同じように友情を育み、恋をし、肉食と草食の壁に悩みます。
そう、人間と同じように。
人間だって、男女の違いや人種の違いに悩んだり、差別したりしますよね?もちろん、違いを受け入れて愛することも。
それらを動物に置き換えて、動物だからこそできる表現で描かれているのが、動物版ヒューマンドラマであるこの、「BEASTARS」なのです!
この世界観は、若い頃に読んでも理解できなかっただろうなぁと思います。
ぜひ一度、「BEASTARS」の世界観に浸ってみては?
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