
平和と繁栄が続いた江戸時代は、グルメな文化も発展した時代でした。
お寿司や天ぷらなど現代ではちょっぴり贅沢なものも、
江戸時代にはファストフードのように食べられていたのを知っていますか?
日本食を代表する食の多くは江戸時代に誕生しています。
「江戸時代の庶民たちはいったいどんなグルメを食べていたのだろう?」
今回紹介するのは、江戸時代のグルメ事情を伝えてくれる漫画「勤番グルメ ブシメシ!」。
実在した酒井伴四郎が、江戸での生活をつづった日記を漫画化した作品です。
紀州和歌山から江戸へ勤番(単身赴任)となった酒井伴四郎のつれづれなる日常を描きます。
ゆったりした時間を過ごしながら、穏やかな気分になりたい時、
美味しいものを食べながら読んでもらいたい作品です!
「勤番グルメ ブシメシ!」ってどんな漫画?
作品名:勤番グルメ ブシメシ!
作者:土山しげる
協力:青木直己
出版社:リイド社
掲載誌:コミック乱
コミック:全3巻(未完)
※作者の土山しげるが急逝したため、作品は未完のまま終了。
テレビドラマ:
「幕末グルメ ブシメシ!」NHK BSプレミアム(2017年1月10日~2月28日 全8話)
NHK総合(2017年6月10日~7月15日 全6話)
「幕末グルメ ブシメシ!2」NHK BSプレミアム(2018年1月10日~2月21日 全7話)
NHK総合(2019年1月19日~3月9日 全6話)
あらすじ
幕末グルメに会いに行く!
江戸へ単身赴任していた、勤番者・酒井伴四郎が書き残した日記には幕末の食べ物事情が事細かに描かれていました。
その日記を元に、幕末グルメを再現するのはグルメ漫画の第一人者である土山しげる!
日々のメシ事情に一喜一憂する姿は、あなたの胃袋に響くことうけあい!出典元:リイド社
登場人物
酒井伴四郎(さかい ばんしろう)
主人公、紀州和歌山藩の28歳、下級武士。
故郷の紀州に妻子を残して、江戸勤番として単身赴任してきた。
紀州和歌山藩の「衣紋方(えもんかた)」を務める。
下級藩士であるため、叔父と住んでいる長屋には使用人などはおらず、
伴四郎が料理を作り、その腕前も良い。
宇治田平三(うじた へいぞう)
伴四郎の叔父。伴四郎の師匠でもあり、共に江戸勤番を務める。
食い意地が張っており、伴四郎が買っておいた食材・おかずなどを盗み食いしている。
食べすぎで腹痛をおこしたりと、伴四郎の悩みの種。
五郎右衛門(ごろうえもん)
伴四郎の同僚。
伴四郎と連れ立って遊びに行ったり、一緒に飯を食べることが多い。
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酒井伴四郎の江戸日記
本作は、江戸時代に実在した「酒井伴四郎日記」というのを元に描かれた漫画です。
紀州和歌山藩の下級武士・酒井伴四郎の、殿の参勤交代に伴って江戸で単身赴任をしていた日々が、詳細に書かれた日記です。
この日記には、酒井伴四郎の勤番(仕事)の様子、江戸で見たもの・食べたものなどが、詳細につづられています。
酒井伴四郎は、叔父の宇治田平三と共に、紀州和歌山藩の「衣紋方(えもんかた)」という役職についてました。
これは装束についての着用の仕方・決まりや作法などを、殿様の小姓(世話係)に指導する仕事です。
時には、江戸を代表する豪商・三井越後屋(現在の三越)に出向いて、店の者たちに指導することもあったとか。
「なんて立派な仕事をしていらっしゃる!」と、思いきや、
実際の日記に記されていた出勤日を見てみると、月に10日間ほどしか出勤していません。
休日の方が圧倒的に多い!
ということで伴四郎たち、紀州から出てきた一行は、頻繁に江戸の名物を食べ歩いていたようです。
実際にこの日記が、江戸時代の様子を現代に伝える重要な資料となっています。
本作のタイトルは「ブシメシ」ですが、武士が派手に立ち回るようなストーリーはなく、
江戸時代の淡々とした日常で食べられていたもの、そして賑わう江戸の町の名物であった食べ物を伝える作品です。
当時の生活が垣間見え、ほんわか、じんわりと読みながら、現代の食のルーツを感じさせてくれます。
伴四郎の日常とグルメ
参勤交代により、江戸に単身赴任となった酒井伴四郎。
ストーリーは、叔父であり師匠の宇治田平三や、その他の紀州から一緒に出てきた同僚たちとの江戸での日常物語です。
料理の上手な主人公・酒井伴四郎の生活が、その食生活を中心に描かれています。
食い意地が張っている叔父に困らされた、勤番武士仲間と江戸市中での外食や買い食いをした、という日常をつづっています。
休日が多い伴四郎は、常に今日は何を食べようか、今度は江戸のあの料理を食べてみよう、など「食」に情熱を燃やしています。
伴四郎が作る料理
酒井伴四郎は下級藩士であるため、給金は少なく、料理を作ってくれる使用人もいません。
毎日の食事は伴四郎が作ります。
料理というと女性の仕事のように思われがちですが、江戸時代までは厨房は男の仕事であったと言われます。
伴四郎の朝ごはんの定番は芋茶粥。
これは伴四郎の故郷・紀州の料理で、米と芋を合わせてお茶で炊いた粥。
今でも奈良や和歌山の郷土料理として食べられているようです。
そして風邪気味の時は、温かい湯豆腐をこしらえます。
江戸時代では豆腐を「冷やっこ」として食べる習慣はなく、常に加熱して食べていました。
江戸の豆腐は、京都など関西の豆腐と比べて固いのだとか。
しかし、これはこれで豆腐を串で刺し、味噌を付けて焼く味噌田楽にはちょうどいい。
江戸の味噌は味が濃かったり、豆腐の固さが違ったり、江戸では芋茶粥を食べる習慣がなくて驚いたなど、
伴四郎が感じた食に関する、当時の江戸と関西の違いを教えてくれます。
にぎり寿司は江戸生まれ
ある日の伴四郎は、内股に腫物ができてしまったため、叔父とウナギを食べに行きたかったのを断念。
今日の夕食は佃煮で茶漬けにしようかと思っていたところに、勤番仲間からお見舞いに寿司をもらいます。
今では日本を代表するにぎり寿司も、江戸時代の江戸で考案されたもの。
「鮓(すし)は江戸に限る」と言われた程、江戸前寿司というのは当時でも美味しかったようです。
江戸以外の土地では、型に飯を入れ、上に魚を置いて重しをかける「押し鮓(おしずし)」が一般的でした。
しかし1830年頃に江戸でにぎり寿司が考案されてからは、江戸の鮓(すし)といえばにぎり寿司を指すようになったといわれています。
これを伴四郎は「故郷の紀州に持って帰って妻と娘にも食べさせてやりたい」と言いながら、寿司を堪能します。
伴四郎の、単身赴任で家族に会えない寂しさの心情も丁寧に描かれ、
江戸時代の人々も、現代と変わらない人なんだなと感じるエピソードが、読者を和ませてくれます。
江戸のグルメ文化
江戸で生まれたグルメは、現代にも続く食のルーツです。
これを知っていくことはとても興味深く、食に関するうんちくに富んでいます。
「食キング」「喰いしん坊!」など、数々のグルメ漫画を生んできた、
グルメ漫画家・土山しげる先生だからこその画力の魅力があります。
この作品を読むと、あなたも美味しい和食が食べたくなってしまうことでしょう。
江戸のマグロ事情
江戸時代では「下魚(げざかな/値段の安い魚)」といわれた「マグロ」。
通常はその赤身だけを食べて、脂身(トロ)の部分は捨てていたそうです。
あぁ、大トロ・中トロが…と思ってしまいますよね。
伴四郎は、お店に無理を言って、その脂身をサイコロ状に切って出してもらい、
鍋を置いていた火でそれを炙り、食べてみます。
「脂がいい具合に流れて炙った部分が香ばしく、口に入れるとすぐ溶けて、うまい」と大満足。
マグロといえば、にぎり寿司のネタとしても人気でしたが、当時の定番は赤身を醤油に漬け込んだ「漬けマグロ」でした。
そして当時、値段の安かったマグロをネギと一緒に煮込んだ「葱鮪(ねぎま)鍋」が登場しました。
今は焼き鳥の種類である「ねぎま」は、江戸時代の「葱鮪(ねぎま)鍋」から由来しています。
戦後、マグロの値段が上がり、鶏肉を代用したことから焼き鳥の種類の呼び名となっていったようです。
江戸のファーストフード
江戸のファーストフードのひとつといえば蕎麦(そば)でした。
1700近い江戸のどの町に行っても、蕎麦屋があったというほど。
さっと茹でてすぐに食べられる蕎麦は、短気な江戸っ子の気質に合っていたようです。
そして今ではざるそばはせいろの上に乗って出されるのが定番ですよね。
そして、その蕎麦を温かいつゆにぶっかけて出されたのがかけそば。
この2つが生まれたのも江戸時代の江戸です。
さらには当時、天ぷらも江戸っ子にとってはファーストフードでした。
天ぷらの屋台があり、串天ぷらとして親しまれていました。
蕎麦屋の隣に、天ぷらの屋台があり、天ぷらをかけそばに乗せて食べた客がいたことから、
現在の天ぷらそばが生まれたのです。
江戸グルメが、現代にも続くグルメの出発地点になったことがよく分かります!
まとめ
江戸時代の幕末を舞台に、当時のグルメ文化をつたえる漫画「勤番グルメ ブシメシ!」。
実在した酒井伴四郎の日記を元に、その生活を漫画化した作品です。
武士とはいえ、下級藩士の閑職につく酒井伴四郎の何気ない日常がコミカルに描かれます。
江戸時代の庶民の生活を垣間見る面白さにあふれています。
そして彼が江戸市内で食べる食事はどれも美味しそうに描かれ、お腹がすいてしまうこと間違いありません。
ゆったりした時間を過ごしながら、穏やかな気分にさせてくれる漫画「勤番グルメ ブシメシ!」。
この作品を読んで、美味しいものを食べてみてはどうでしょうか?
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