仕事(アニメ)

辞書編集に挑む人々の熱意に感動!おすすめお仕事アニメ「舟を編む」

人が何かに熱中している姿を見ると、心を揺さぶられ、感動しますよね。

今回紹介するのは、辞書編集部の仕事を描いたアニメ「舟を編む」です。

編集部には、言葉で人と人をつなげるための手助けになるような辞書を作るため、人生を賭けて辞書作りに向き合っている人たちがいます。

辞書って分厚いですし、年々新しい言葉が増えたり、時代によって意味が変わる言葉もあります。

その編集作業が大変なのは簡単に想像つきますよね。

「舟を編む」では一冊の辞書を出版するためにたくさんの時間と熱意を注ぐ編集部の人々の姿と絆に心を動かされます。

辞書が出版されたときの感動を一緒に味わいましょう!

「舟を編む」ってどんなアニメ?

作品名:舟を編む

キャスト:
馬締光也:櫻井孝宏/西岡正志:神谷浩史/林香具矢:坂本真綾/荒木公平:金尾哲夫/松本朋佑:麦人/佐々木薫:榊原良子/三好麗美:斎藤千和/タケおばあさん:谷育子/岸辺みどり:日笠陽子/宮本慎一郎:浅沼晋太郎/海くん:澁谷梓希/ヒロシ:プリドカットセーラ恵美/リン太:大地葉/泉くん:松田颯水

スタッフ:
原作:三浦しをん「舟を編む」光文社文庫刊/キャラクターデザイン原案:雲田はるこ/監督:黒柳トシマサ/シリーズ構成:佐藤卓哉/キャラクターデザイン:青山浩行/美術監督:平間由香/音楽:池頼広/音響監督:長崎行男/音響制作:マジックカプセル/アニメーションプロデューサー:新宅潔/アニメーション制作:ZEXCS/制作:玄武書房辞書編集部

制作年:2016年©三浦しをん・光文社/玄武書房辞書編集部

簡単な概要:辞書作りに挑む編集部の努力と友情を描いたアニメ

視聴できる動画配信サービス:

Amazon prime video

U-NEXT

FODプレミアム

dアニメストア

※本ページの情報は2021年11月時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

あらすじ

「まじめもいいけど、もう少し空気を読めってコト」「西岡さんの仰る『空気』は【呼吸する】ものではなく、【場の状況、雰囲気】を表す際に用いる『空気』ですね・・・」口下手なのに営業部員の馬締光也と、一見チャラ男だが辞書編集部員である西岡正志は、偶然、街中で出会う。中型国語辞典『大渡海』の刊行計画を進める、出版社・玄武書房のベテラン編集者・荒木は、自身の定年を間近に控えて後継者探しに躍起になっていた。そんな中、西岡から馬締の話を聞き、彼をスカウトすることに・・・・・・。「人をつなぐ — 言葉を編む」伝わらない言葉。伝えられない想い。これは、そんな不器用な人間達の物語である。

出典元:dアニメストア-舟を編む

登場人物

馬締光也(まじめ みつや)

本作の主人公。

玄武書房の第1営業部に所属していたが、営業としては口下手で、冗談や皮肉が通じず、周りからは厄介者扱いされていた。

しかし、大学院では、言語学を専攻していたため、言語感覚に優れ、言葉に対して繊細な感覚を持っている。

その能力を認められて玄武書房の辞書編集部にヘッドハンティングされ、辞書作りにのめりこんでいく。

西岡正志(にしおか まさし)

玄武書房辞書編集部員。

軽薄でチャラい軟派男で、コミュニケーション能力は高いが、言葉や辞書に興味はない。

しかし、馬締との出会いをきっかけに、辞書作りにも熱心に取り組むようになる。

辞書出版のために、その対人折衝能力を活かして渉外を行うなど、馬締とは違った方向で、能力を発揮する。

林 香具矢(はやし かぐや)

本作のヒロイン。

馬締が暮らしている下宿「早雲荘」の大家・タケおばあさんの孫娘で、板前の修業中。

「早雲荘」に住むことになり、変わり者扱いされやすい馬締の良き理解者となる。

荒木公平(あらき こうへい)

玄武書房辞書編集部に所属。

入社以来、辞書編集部に在籍し続け、辞書作りに並々ならぬ情熱を注いでいる。

しかし、辞書「大渡海」の編纂中に定年が迫り、自分の後継者探しを焦っている。

松本朋佑(まつもと ともすけ)

辞書「大渡海」の監修を務める国語学者。

荒木とともにさまざまな辞書の企画・編纂に関わってきた。

荒木の能力を高く評価している。

「大渡海」を新時代の指針となる辞書にするために力を注ぐ。

辞書一冊に隠された人々の思いとかけられた時間に感動

辞書とは、言葉の定義や用法をまとめた本です。

そんな辞書を作るとなると、言葉を集め、定義をし、端的に要約しなくてはなりません。

たとえば、「右」という言葉の説明ができますか?

「左右」という意味の右なら、北を向いたとき東にあたる方向のことですし、「右翼」という意味での右なら保守的な主義主張の政治勢力ということになります。

「右に出る者はいない」「彼は私の右腕だ」という使い方もしますよね。

一つの言葉には、多様な意味があり、そのすべてを網羅的に説明しているのが辞書です。

人が人にものを伝える時、その言葉がどういう意味か、お互いがわかっていなければ意思疎通ができません。

それを深く理解している辞書編集部のメンバーは、「変わりゆく時代の指針となる辞書」にするため、

正しい使い方よりも今どういう意味で使われている言葉なのか、に重きを置いて辞書を作っていきます。

辞書にこんなにも思いが込められていたなんて、と感動します。

また、普通の書籍と違って、辞書の出版には何年もかかります。

本作では、物語の中でなんと10年もの月日が流れています!

10年の月日が流れる間に、部署移動になる人や、定年を迎える人もいます。

それでも、辞書を作ることで、言葉と人あるいは人と人を繋げられる一助になりたいという思いから、辞書編集部を離れても、外から辞書編集に協力し続けてくれています。

長い時間と、地味で膨大な作業を積み重ねてやっと完成するのが辞書です。

一話から歳を重ねた主人公たちの姿にその月日が思われて、辞書「大渡海」が書店に並んでいるシーンでは涙がこみあげてきます。

派手なアクションやバトルで人気を競ったり、勝敗を決めたりすることはありません。

正解もないことに人生を賭けて挑む編集部の人たちがかっこいいのです。

辞書がこんなに多くの人によって支えられ、膨大な作業によって作られていたと知るだけで、辞書に対して親しみを感じられるようになりますよね。

家にある辞書を改めて手に取ってみたくなったのではないでしょうか。

辞書には意外と個性がある

普段、辞書を引くことがどれくらいあるでしょうか。

学校の授業で使ったり、家で分からない言葉があったらたまに引いたりする程度かもしれません。

ほとんど使わない人からすれば、辞書なんてどれも同じであるように思えますよね。

でも、実は、出版社によって、同じ言葉でも定義の仕方や収録語彙が違っているのをご存じでしたか?

たとえば、岩波国語辞典は、新語・流行語には保守的で、すこし堅い言葉を多く収録する辞書です。

逆に、三省堂国語辞典は、チャラい、ドヤ顔などの比較的俗っぽい言葉も収録しています。

本作は、アニメの中でこのような辞書に対する新しい視点も教えてくれます。

辞書の個性を知ると、なんだか愛着が湧いてきますよね。

玄武書房の辞書にも個性がありますよ。

辞書作りを通して深まる二人の絆

玄武書房の辞書編集部で辞書作りに取り組む馬締と西岡。

辞書を作るためには、どの言葉を載せて、どの言葉を載せないか、ということから決めなくてはなりません。

そこで、辞書作りの一歩目は、これから作る辞書に収録したい言葉の候補を出していくことです。

この作業は地味ですが、辞書の方向性を決める大切な工程で、かなりの労力が必要。

馬締と西岡もさっそく取り組むのですが、西岡は、辞書編集部に在籍しているものの、言葉や辞書作りにはあまり興味がありません。

単調で、地味な作業にすぐ退屈してしまいます。

辞書によって差はあれど、数万語の言葉を選定していくのですから、飽きてくるのもわかりますね。

一方馬締は、口下手ですが言葉に正確で、一つの言葉が持つ多様な意味を敏感に捉えることができます。

言葉の選定はもちろん、日常で気になった言葉があればメモにとり、納得するまで意味を調べるほどの「日本語オタク」。

対人コミュニケーションが苦手で、おどおどしていた馬締が、言葉に関することとなると、生き生きと作業している様子に、心が揺さぶられます。

初めは馬締を変わり者扱いしていた西岡ですが、馬締の言葉を扱う能力の高さを知り、今度はそれが劣等感につながっていきます。

一方で馬締の方も、明るく朗らかで高い社交性を持つ西岡を羨ましく思っているのでした。

自分にないものを持っている人と比べてしまって、落ち込むことってありますよね。

しかし、互いが自分にない能力に劣等感を持っていた二人も、辞書作りへの熱が高まるうちに、徐々に自分の役割を見出し、協力し合うようになっていきます。

辞書作りに没頭する馬締を見て辞書作りに前向きになり、自分にできることを考えるようになった西岡は、そのコミュニケーション能力を活かし、

辞書を出版するための交渉を行ったり、辞書執筆の協力依頼を取り付けたりと、対外的に活躍するようになります。

辞書を出版するためには編集部内だけではなく、出版社の他の部署や辞書の中身である定義や使用例を書いてくれる先生などたくさんの人の協力が必要です。

言語学に造詣が深い馬締はもちろん、西岡の存在も「大渡海」出版に必要不可欠なのです。

お互いがお互いを補い合う二人の間に生まれる絆には心が熱くなります。

できることは違っても、同じ目的のために自分の役割を全うしようとする姿には感動しますよね。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、辞書編集をテーマにしたお仕事アニメをご紹介しました。

辞書編集という一見地味でありながら、辞書出版までに関わる人々の熱意とつながりを描いた本作。

辞書という堅苦しそうな印象のテーマですが、描かれているのは、日本語の豊かさと温かな人間関係です。

辞書によってつながる言葉と人の素敵な縁を、ぜひ楽しんでください!

「舟を編む」が見られる動画サービス

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※本ページの情報は2021年11月時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

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