
思い込みで失敗をしてしまったことがありますか?
僕の知り合いのAさんは仕事で、
「例えきつくても、たくさん残業したほうが成長できる」
と思い込み、逆に体調を壊してしまったという失敗経験をもっています。
上司や周りの同僚からもそう言われ、それが正しいと思い込んでしまったそうです。
結果的に仕事を休むようになってしまい、
自分にもよくなかったし、周りにも迷惑をかけてしまったことから、
思い込みは怖いなと感じていたそうです。
思い込みは時に利用され、殺人にまで発展してしまうことがあるかもしれません。
考えただけでゾクッとしますよね。
でも、その「思い込み」を自在に操れるヤバイ奴がいます。
「不能犯」という漫画の宇相吹正(うそぶきただし)です。
この漫画はマインドコントロールで人を精神的に追い詰めて殺していくというサスペンスです。
Aさんは体調が回復したころに、この漫画を読んで、
「自分は、体調を崩す程度で済んだ。思い込みで人を殺してしまったり、自分が死んだりしなくて良かった。」
と考えてしまうほど、「思い込み」というものがどれほど恐ろしいか、衝撃的だったと言っていました。
Aさんから「不能犯」について教えていただいたので、紹介していきます。
ちなみに、最終回のネタバレはしないので安心して読んでください。
「不能犯」ってどんな漫画?
作品名:不能犯
原作:宮月新
作画:神崎裕也
出版社:集英社
掲載誌:グランドジャンプ
コミック:全12巻(完結)
内容:宇相吹正は電話ボックスに依頼人から殺してほしい相手の連絡先と理由を書いた紙を貼られれば、どんな依頼も完璧に始末する。しかも、マインドコントロールにより、精神的に追い詰めた状態での自殺のため、警察も立証ができない。そのため、彼は警察から「不能犯」と呼ばれるというサスペンス漫画。
松坂桃李主演で映画化、ドラマ化されました。
不気味な宇相吹を見事に表現していました。
多田刑事の設定が女性であるなどいくつか原作とは異なる点もありましたが、不気味さは健在です。
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あらすじ
数々の変死事件現場にあらわれる謎の男・宇相吹正。しかし、誰も彼の犯行を証明することができない。人は彼を、犯罪を実証することができない容疑者「不能犯」と呼ぶ…。 憎悪、嫉妬、欲望そして愛…… 宇相吹は依頼人の歪んだ思いに応え、次々と人を殺めていく…。 戦慄のサイコサスペンス開演!!
出典元:booklive
登場人物
宇相吹 正(うそぶき ただし)
本作の主人公。
常に黒いスーツを着用し、経歴不詳の不気味な男。
依頼を受けた人を精神的に追い詰め、自分は手を染めず、殺害することから、警察が逮捕することができず「不能犯」と呼ばれる。
多田 友樹(ただ ともき)
本作のもう一人の主人公。刑事。
宇相吹のマインドコントロールが効かない。
好意を持っていた上司の美冬の死が宇相吹の能力によるものだと気付き、
宇相吹の連続殺人を阻止しようとする。
夜目 美冬(やめ みふゆ)
多田の上司。
過去に誤認逮捕により、無罪の高校生を自殺に追い込んでしまったことがある。
その親の依頼で、宇相吹のマインドコントロールにより、入水自殺する。
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宇相吹の巧みなマインドコントロール
宇相吹は殺しの依頼を受けると必ず遂行します。
しかし、直接ナイフで刺したり、毒物を盛ったりというやり方はしません。
宇相吹は相手の目を見つめることで、マインドコントロールし、精神的に追い詰め、殺すという方法です。
しかし、それはほとんどが依頼主の思い込みによるものです。
ここで一つ、Aさんが一番身近に感じてゾクッとしたというエピソードを紹介します。
依頼主は桜井という男性です。
彼は病気の子どもがいて、手術費用に1,500万円が必要でした。
そこで、後輩の迫田と一緒に宝くじを購入し、なんと2,000万円が当選しました。
桜井は舞い上がり、迫田に「換金するから当選くじを渡してくれ」と頼みますが、
迫田は「自分も確認したけどハズレだった」と言います。
そこで、桜井は当選したことは自分の勘違いだったのかと落胆してしまいます。
しかし、迫田が屋上で電話をしているのを見かけてしまいます。
その電話の内容は宝くじで2,000万円当たったというものでした。
実は、宝くじはちゃんと当選していたのです。
桜井の家庭の事情を知っていたにも関わらず、迫田が当選金を自分で独り占めしようとしていることに怒りと憎しみを持った桜井は、宇相吹に殺害依頼をします。
宇相吹は迫田の前で宝くじをチラつかせ、迫田は盗まれたと思い、宇相吹を追いかけます。
迫田は自宅につき、保管してあった宝くじを確認してホッとしたのも束の間、宇相吹が侵入し、桜井から殺害を依頼をされたと言います。
宇相吹はスズメバチが無数に入った瓶を迫田の前に差し出すと、
迫田は動揺し、スズメバチで刺されたかと思い込み、ショック死を引き起こします。
実際は、モンシロチョウを放っただけなのですが…。
迫田が死に、当選金を手にした桜井は宇相吹に依頼料として半分の1,000万円をとられてしまいます。
その際に宇相吹は桜井に
「治療費には足りないでしょうが、くれぐれも間違った努力はしないでください」
と言い残して立ち去ります。
その時に、桜井はなんのことだか分からず、いら立ちながら、
あと500万円をどうするか考えます。
そして、帰り道に歓声が聞こえてくる競馬場で足を止める桜井。
大事な手術費だと分かっていても、元金は十分あるということが頭をよぎり、競馬に使ってしまいます。
結果は負け続けてしまい、やがてお金は空っぽに…。
こんなはずじゃなかったと呆けながら自宅に帰ると、妻から衝撃的な発言が出ます。
「迫田くんが宝くじで当たった2,000万円で手術費を工面してくれる。あなたにお金のことを話したら、またギャンブル癖が出るから直接家に届けてくれるって。」
というものでした。
そう、実は桜井は大のギャンブル好きでそれを知っていた迫田はあえて「ハズレだった」と嘘をつき、直接届けようとしていたのです。
そして、迫田が電話をしていた相手というのが、元同僚でもあるこの桜井の妻でした。
なんてことをしてしまったんだと後悔する桜井は再び宇相吹のもとに向かいました。
自分の生命保険をかけて宇相吹に依頼します。
そして、迫田と同じやり方で桜井も死ぬ…という展開です。
自分の家族が脳裏にチラつきながらもギャンブルに走ってしまうという怖い話でした。
自分がギャンブル依存症であることも、他人から心配されていることにも気付けないんだという怖さが、誰にでも起こりうる話としてゾクッと感じさせます。
そして、お金というものは、人を狂わせるということもよく覚えておかないといけないなと考えさせられます。
宇相吹が人を殺す理由と多田刑事の存在
宇相吹はマインドコントロールにより、多くの人を殺害しますが、
なぜ人を殺すのかというと、
自身で「人間の愚かさを証明するため」と言っています。
そんな宇相吹の口癖「愚かだね人間は」です。
人の醜い部分や愚かな部分を見て楽しんでいるかのようです。
そんな、宇相吹の考えを間違っていると真相を追求しようとするのが多田刑事です。
宇相吹のマインドコントロールが効かないので、宇相吹も彼には興味を抱き、他の人とは違う特別感をもっています。
多田刑事が危険な目に遭った際には、犯人に対し、強い嫌悪感を表していました。
宇相吹にとって立ち向かうことのできる数少ない1人であり、多田刑事が本当に証明したい人間の本性とはなんなのか?も気になるところです。
精神科医によると、多田刑事が宇相吹のマインドコントロールが効かない理由として「生活リズムが似ているからではないか」ということを伝えますが、
この結果が最終巻で驚くべき内容となっています。
宇相吹はずっと人間の愚かさを証明し続けるのでしょうか?
多田刑事は人間の本性を証明できるのでしょうか?
ぜひ最終巻まで読んでみてくださいね。
この漫画は人がたくさん殺されたり、狂っていくのを描いたりされますが、
悪人を殺して、悪を成敗するという物語ではないため、
後味の悪さが残ることが醍醐味な作品です。
Aさんも最後の展開はある意味でモヤモヤし、この漫画の最後まで印象に残る後味の悪さを評価していました。
読めない展開で飽きが来ない面白さ
不能犯は1,2話で完結のオムニバス方式です。
毎回異なる方法で人が死んでいくのですが、展開が全く読めないです。
Aさんも今回はこうなるんだろうなと予測しても毎回、外れてしまい、悔しいそうです。
その話の結末まで読んでから再度読み直すと、あれは伏線だったのか!となり、二度楽しめるそうですよ。
そのくらい構成が上手く作られているので楽しめると思います。
ダラダラ読んでても不思議と飽きは来ず、何回も読み直してしまいます。
一度読むと恐怖を感じますが、ついつい宇相吹を見たくなってしまうのは、すでにマインドコントロールされてしまっているのかもしれません。
まとめ
生きていく上で、思い込みをしてしまうことは必ずあると思いますが、
それを自分では気づけないということが多いので怖いですよね。
そんな「思い込み」に対する恐怖を気付かせてくれる漫画だと思います。
最悪、自分の思い込みで人を傷つけてしまうかもしれません。
肝に銘じないといけないですね。
あなたも、失敗をする前に周りの人に相談するなどして、誤った思い込みに注意しましょう。
宇相吹は神出鬼没なので、いつ現れるか分かりませんからね。
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