これ以上ないドロドロ恋愛模様が見たいなら完結済漫画「ヘチマミルク」

こんな恋はしたくない！ってくらいにドロドロした恋愛漫画って、外から眺める分には楽しいですよね。

ハラハラしつつページをめくる手がとまらず、「続きが気になる！でも連載中だ…」ってモヤモヤする事もありますよね。

そんな恋愛に振り回される気持ちを、たっぷり味わいたい時に勢いよく読める、完結済みの恋愛漫画「ヘチマミルク」を今回紹介します。

 

「ヘチマミルク」ってどんな漫画？

作品名：ヘチマミルク

作者：コナリミサト

出版社：宝島社（ワンダーランドコミックス）

掲載誌：CUTiE

単行本巻数：全3巻    （完結済み）

内容：恋愛・仕事・生活、全てがダメダメな主人公ののこが出会った新しい恋とお仕事。あれ？なんだか今回の恋も一筋縄ではいかなそう…!?

コナリミサト先生といえば、「凪のお暇」に続き「珈琲いかがでしょう」と2作品もドラマ化された今大注目の漫画家さんだそうです。

そんなコナリミサト先生のキレッキレなデビュー作、期待が高まりますね！

あらすじ

職なし・生活力なし・恋愛力なしの主人公：ののこ。

彼氏に振られて失意のどん底に陥るあまり、引きこもるほどの恋愛に全力投球なののこ。

「お風呂くらい入りなさい！」とお尻を叩いてくれるなど面倒見のいい、ヘチマ荘というアパートの住人仲間たちに支えられています。

そんな中、原宿のヘアサロン「ミルクパンチ」のイケメン美容師：大和のサロンモデルをする事になります。

美容師大和に新たに恋し復活するののこ。

持ち前のパワーでサロンのお客様から同僚に昇格するも、
目の前にいるのは憧れのスマイル王子様の大和ではなく、優しさ０笑顔無しスパルタな先輩大和。

ののこは、そんな大和を振り向かせることができるのでしょうか？

登場人物

特に目が放せない！魅力的な登場人物をご紹介します。

立花ののこ

お金がないからと、ゴマ油を食事代わりにするアグレッシブな主人公です。

無職で、特に憧れの職業などもありません。

恋愛に関しては捨て身でタックル！そんな彼女を暖かく見守り支える、優しき住民ばかりの、ヘチマ荘に住んでいます。

無事、「ミルクパンチ」でのアルバイトが決定し、脱無職となりました。よかったですね。

大和武

原宿のヘアサロン「ミルクパンチ」の売れっ子イケメン美容師です。

営業スマイルはどんなお客様も高感度抜群な、まさに理想の王子様！

ののこにダイエットを意識させてしまうほど、細マッチョな体型です。

しかし、過去の恋人をずっと引きずっているという、優柔不断な一面もあるようです。

ののこの一途な猛烈アタックに揺らぐ事なく、過去の恋を追い続けるのでしょうか・・・？

琴乃

「ミルクパンチ」のレセプションをしていて、もう、とにかく、あざと可愛いのです！

男の子は私を可愛がって甘やかして当然、というお姫様マインドの持ち主です。

気になる男の子には片っ端からモーションをかけ、男の子はそれに釣られちゃうんです。まさに可愛いは正義、の権化。

琴乃には溺愛してくれる彼氏もいるのですが、きっと男の子が自分に夢中になる様を見ることが、楽しいんですね。

自分が楽しくてハッピーならOK、そんな彼女の可愛さと行動から目が離せません。

ホナミ

持ち前の美貌で商品をばんばん売り上げる、百貨店の敏腕ビューティーアドバイザー。

綺麗な人が売っている化粧品って、それだけで説得力がありますよね。

美人で仕事が出来るスーパーウーマンのホナミには彼氏がいます。

彼氏の前でも完璧な人間なのか、ストレスはどこで発散しているのか、気になりますね。

読み始めたら止まらない！「ヘチマミルク」の勢いの秘密

ダメダメなのに憎めない、ののこの一生懸命さ

ののこの喜怒哀楽の激しさは、作中の表情の変化を見ているだけで楽しくなってしまうほど。

失恋して「ふられちゃったよ〜」と泣くののこに、ヘチマ荘の友人は「またか」と呆れつつカレーを振る舞うシーンがあります。

強がってしまう事が多い大人からすると、人前で泣けるののこの素直さはとても可愛らしく思えますね。

同僚の小悪魔ガール：琴乃は、ののこのあまりの好き好きオーラに見かねて、「大和さんはやめたほうがいいよ〜」とやんわり忠告します。

それでも大和に猪突猛進するののこは、琴乃に「私って本気の恋愛した事ないのかも？」と疑問を抱かせるほどの熱量です。

お姫様マインドを揺らがすほどに、全力で恋愛をするののこって凄いですよね。

身近にそんなタイプの子がいたら、きっと応援したくなってしまいますね。

感情描写がうまい

ドロドロ恋愛で大事なポイントですね！

難しい恋愛には「悲しい」「ショック」「悔しい」など、色んな感情が巻き起こると思いますが、

コナリミサト先生は初期作にして負の感情描写が卓越(たくえつ)しています！

作中でホナミが彼氏と揉める場面があるのですが、翌日ホナミは化粧ノリの悪さに手を焼きます。美容部員にとっては死活問題ですね。

鏡の前で彼氏や仕事のことを考えながら、一心不乱に化粧を直すホナミ。けれど心のバランスが取れてないと肌の調子って治りにくいですよね。

ホナミがバランスを取る方法を考えるシーンは、必死さに溢れていて必見です。

ハラハラする自由奔放な登場人物たち

よくある恋愛漫画だと、「好かれたくて」「多少無理をしてでも」「綺麗な自分」で展開していく事が多いですよね。

「好きな人のためなら…！」って感じでしょうか。

しかし、「ヘチマミルク」には、そんな優しい登場人物は出てきません。

みんな、自分が可愛いのです。

相手が自分の思い通りにならない、よくあることですね。

そんな相手を「もういらなーい」と簡単に見限る女の子が出てきたり、

彼氏とうまくいかないからと、元カレに「会いたい」と連絡して駆けつけさせる女の子がでてきたり…

自分の欲望に正直な人たちが、どんなハッピーエンドを叶えようとするのでしょうか？

全ての登場人物がキーパーソン！見逃せない伏線に潜む、絡み合う人間関係

ののこの恋愛をメインに話が進んでいきますが、ところどころに周囲の人たちの恋愛の伏線が散りばめられています。

読んでいて「おおっ！？」となった伏線を、いくつかご紹介いたしますね。

①大和の想い人は誰？

冒頭で大和が元カノを吹っ切れていないとご紹介しましたね。

ののこが大和と付き合う為には、元カノを超えなくてはいけません。

しかも元カノは新しい恋人がいながら、寂しいときは大和を呼び出すしたたかな女性です。

序盤では元カノからの連絡や呼び出された部屋に大和が訪れるシーンのみですが、

なんとののこの親しい人物とつながりがあるのです・・・！

ぜひ、この驚きは漫画で確認してみて下さいね。

②ののこの友人シズオ

ののこと同じヘチマ荘の住人：シズオは、飲食店を経営しています。

どん底のののこにカレーを食べさせてあげたり、励ましてあげたりと、ののこを見る目は血の繋がった兄のよう。

そんな優しくてお店も経営できるしっかり者のシズオですから、接客業という事もありとてもモテそうですね。

そんなシズオを射止めたのはきっと自立した素晴らしい女性なのでしょう。

もしかしたらののこも、シズオのお店で会ったことがあるかも知れませんよ。

③百戦錬磨、琴乃の忠告の意味は？

序盤で琴乃は、ののこに「大和さんはやめたほうがいいよ〜」と忠告します。

なぜ琴乃はそんな発言をしたのでしょうか？

人のことより自分のこと、そんな琴乃の気まぐれな優しさなのか、それとも・・・？

こちらの真相もぜひ、作品の方でご確認下さいね。

まとめ

今回は「ヘチマミルク」についてご紹介させて頂きました。

今や人気漫画家さんであるコナリミサト先生の初めての連載作品だそうです。

読者の感情をかき乱す作品を次々生み出すコナリミサト先生ですが、「ヘチマミルク」は特に感情の引きこみ方が強い作品のようですね。

全3巻とは思えない、山あり 谷あり スクランブル交差点あり！のジェットコースター恋愛劇に、何度も読み返してしまいたくなるはずです。

希少本とのことで、見かけた際には即購入して世界観に浸ってみてはいかがでしょうか。