ホラー漫画がお好きなあなたへ…。
ホラー漫画って、とっても奥が深いことをご存じですか?
今から作品を紹介してくれる漫画好き女性・Mさんは、ミステリーやホラー漫画が大好きで、小学生の頃からよく読んでいたそうです。
「ホラー」というジャンルに初めて触れたのは、お友達の家に遊びに行った時。
お友達の家には、つのだじろう先生作の「恐怖新聞」「うしろの百太郎」があり、面白そうだなと軽い気持ちで手に取ったところ、めちゃくちゃハマってしまったとのこと。
上の二作品は1973年から76年あたりの作品ですが、現代でも人気が衰えることはなく、「恐怖新聞」は2020年にドラマ化もされています。
これらの作品が大ブームとなり、つのだじろう先生は、幽霊や未確認飛行物体等を取り扱った「オカルト・ホラー」の第一人者となりました。
世に妖怪を送り出した水木しげる先生の「ゲゲゲの鬼太郎」も、ホラー漫画の部類に含まれるんですよ。
ホラー漫画の歴史をさかのぼってみると、その歴史はゆうに50年を超え、ホラー漫画の中にもたくさんの種類が生まれています。
元祖ホラー漫画家といえば、水木先生、つのだ先生の他、日野日出志先生…と男性の作家さんが多いですよね。
しかし、今ではホラー漫画を描いている女性作家さんも数多く活躍しており、彼女達が描くホラーはバラエティに富んでいます。
怖いけど、なぜかふと読みたくなるホラー漫画。
今回は、ホラー漫画をたくさん読んできたMさんおすすめ、3名のホラー女性作家さんを紹介いたします!
様々なジャンルのホラーを鮮やかに描く!曽祢まさこ先生
曽祢まさこ先生の基本情報
1970年代からホラー漫画を中心として、今現在も執筆活動を続けています。
幽霊や化け物等が出てくる正統派ホラーの他、もしもの世界や人間の悪意・憎悪が描かれたサスペンスホラー、人への呪いがメインに描かれたオカルトホラー…。
特に、曽祢先生の傑作集では、様々なシチュエーションのホラーを楽しめます。
綿密に作られたストーリー、あっと驚くラストシーン。
幽霊や化け物が出てくるわけでもないのに、人間の歪んだ欲望や悪意にぞっとするお話も多く、先生の想像力の高さに脱帽させられました。
絵がとても綺麗なので、怖いシーンや残酷なシーンとのギャップがすごいです。
1951年生まれなので、もう70歳近くになられるはずですが、それでも現役で作品を描かれてらっしゃるのは素晴らしいですよね!
これからもたくさん作品を描き続けてほしいです。
曽祢先生の作品はデジタル化されているものも多いので、ネット上で気軽に読むことが出来ますよ!
ただし、読み始めると止まらなくなりますのでご注意を(笑)。
一読者が選ぶ!曽祢先生のおすすめ作品
傑作集のお話は、短編ながらもストーリーとキャラクターがしっかりと作られていて、どのお話も十分読み応えがあります。
短編も面白いですが、わたしが紹介したいのは「呪いのシリーズ」です。
ホラー漫画には多い、一話完結のオムニバスストーリー。
主人公が呪いたい相手の髪か写真を持って呪術師の元を訪れ、呪殺を依頼することから始まります。
自分の寿命10年を引き換えにしてまで呪殺したい――激しい殺意を持った主人公のお話ですね。
この作品の主な登場人物は、依頼を引き受け、忠実に呪殺を遂行する呪術師・カイ。
見た目は20代後半くらいの青年で、なかなかの美形。
カイの元で働く、アシスタント(?)的存在・マリー。
12歳のフランス人の少女ですが、わけあってアンティーク・ドールに魂を移し、人形の姿で生きています。
このマリーがとっても可愛いんですよね!
依頼人の事情を聞いて同情したり、「せめて優しく殺してあげてね」とカイに頼んだり、心優しい面を見せてくれます。
呪殺をメインに描かれた殺伐とした作品内で、読者に癒しを与えてくれる存在です。
マリーが着ているドレスも、毎回デザインが凝っていて楽しいんです。
カイの元を訪れる主人公達――彼らが相手を憎いと思う理由は様々。
単に存在が腹立たしい、自分を見下す相手が憎い、自分を束縛してくる相手が憎い…。
どす黒く渦巻く人間模様を軸としたストーリーに、いつの間にか引き込まれていきます。
主人公はどのような運命を辿るのか?不思議な世界観をお楽しみください。

【「呪いのシリーズ」を電子書籍で読む】
(「呪いのシリーズ」全10巻/朝日ソノラマ「月刊ハロウィン」掲載。その後は「呪いの招待状」「新・呪いの招待状」「新・呪いのシリーズ」とタイトルを変え、連載を継続中)
ホラーミステリーを繊細なタッチで描く!松本洋子先生
松本洋子先生の基本情報
1970年代~90年代にかけて、少女雑誌「なかよし」にて執筆していました。
松本先生の特徴は、何といってもミステリーとホラーが組み合わさったハラハラドキドキのストーリー。
少女を主人公に、学園等を舞台にしたミステリーが面白いです。
物語では殺人事件が発生することが多いですが、単なるミステリー漫画で終わらないところが松本先生。
非現実的な能力や心霊的な要素が複雑に絡み合い、物語に深みを持たせてくれます。
80年代には、「黒の輪舞」「黒の迷宮」「黒の組曲」といった黒のシリーズを執筆。
こちらは、日本ではなく西洋が舞台。黒魔術や黒ミサが扱われる等、オカルト要素が含まれたホラー作品です。
ホラーミステリー、ホラーコメディー、ホラーファンタジー、オカルトホラー、サスペンスホラーといった様々なジャンルのホラーを手掛けていました。
「なかよし」で活動されていたこともあり、絵柄は少女漫画らしい可愛いタッチです。
線がとても細く繊細で、細部まで丁寧に描きこまれている絵。
わたしは松本先生の美しい絵が大好きでした。
今現在、松本先生は漫画家としての活動はしておらず、作品はデジタル化もされていないので、手に入れることが非常に困難な状態になっています。
よって、それらはネットオークションやフリマアプリで高値で取引されています。
わたしも欲しい…(笑)。
一読者が選ぶ!松本先生のおすすめ作品
松本先生の作品はたくさん読んできましたが、わたしがおすすめしたい作品は「魔物語」です!
ネット上でも、ひどくトラウマになる作品として話題になっています。
「魔物語」は、4つのお話からなるオムニバスストーリー。
どのお話も面白いのですが、一話目の「にんじん大好き!」は、当時小学生だったわたしに強烈なインパクトを残していきました。
簡単なあらすじは、以下のとおりです。
主人公のたかしはにんじんが嫌いなため、母親にいつも怒られていた。
そこで、彼は寝る前に「にんじんが食べられるようになりますように」と、神様にお願いをする。
目が覚めると、たかしの目には全ての食べ物が生のにんじんに映っていた。
何の食べ物か当てるゲームみたいで、楽しい!と無邪気に喜ぶたかし。
気づくと、彼はいつの間にかにんじんが食べられるようになっていた。
やがて食べ物だけではなく、その他の生き物もにんじんに見えるようになり…。
少年の可愛らしいお願いと、童話のようなストーリー。ファンシーな絵。
微笑ましく読み進めていた当時のわたしは、ラストで一気にどん底に突き落とされました。
書店で立ち読みをしていたのですが、あまりのショックでしばらく呆然としていたのを覚えています(笑)。
可愛いお話かと思いきや、ラストが残酷。これは多くの読者がトラウマになるのも分かる…!
他の3作も、様々なジャンルのホラーのお話が楽しめますよ。
(「魔物語」全1巻/1993年 講談社「なかよし」別冊付録掲載)
誰もが認めるシチュエーションホラーの女王!関よしみ先生
関よしみ先生の基本情報
1980年代から現在にかけて、精力的に執筆されています。
関先生の描かれる作品の特徴は、幽霊や化け物といったオカルト的な存在があまり出てこないホラーだということ。
心霊的なものではなく、「人間の醜さ」「人間の怖さ」…そういったものに焦点を当てられた作品が多いんですね。
例えば「街に人間を一瞬で死に至らしめるウイルスが巻かれたら、人はどうする?」「地雷がたくさん埋まっている山をいちばん先に登った者に多額の遺産が与えられることになったら、人はどうする?」といったシチュエーションの中、ストーリーが進んでいきます。
しかも、関先生の描く作品のシチュエーションは、現実に絶対起こらないとは言い切れない。それがまた読者の恐怖を煽ります。
自らの命が脅かされる極限状態に追い込まれたら、人間はどのような行動を起こすのか――。
パニックになった人間の行動や心理が、ホラー要素たっぷりに描かれています。
これが、関先生が「シチュエーションホラーの女王」と呼ばれている所以です。
「幽霊等ではなく、人間がいちばん怖い」と先生はおっしゃっていますが、先生の作品を読んでいると、そうかもしれないなと思えてくるから不思議なものです…。
この作品に登場するキャラクターは、大半が殺し合ったり傷付け合ったりして、結局皆、自分さえ良ければいいというエゴだけで動いていることがひしひしと伝わってきます。
わたしも実際このような状況に陥ったら、彼らと同じ行動をしてしまうのだろうか。
作品を読んでいると、ちょっと不安になってきますね。
また、殺人シーンが多く血しぶきなんて序の口で、人間の眼球が飛び出したり、腸や骨が飛び出したりと、グロ要素も満載。
関先生はふわっとした柔らかく綺麗な絵を描かれるので、残酷なシーンが余計に際立って怖く見えます。
主人公がこれでもかというほど不幸になり、ハッピーエンドで終わるお話がめったにないので(あるとしてもモヤモヤが残る)、関先生の作品を読むのは心身共に絶好調である時をおすすめします!
心身が疲れている時に読むと、しばらく立ち直れなくなるかもしれません(笑)。
一読者が選ぶ!関先生のおすすめ作品
関先生の作品もたくさん読んできましたが、おすすめするのは「魔少女転生」という作品です。
わたしが初めて読んだ関先生の作品です。
母親に「何か怖いお話の漫画を買ってきて」と頼んだところ、母親が買ってきてくれたのがなぜか「魔少女転生」でした…。
小学生だったわたしによく買ってきたなと今になって思うのですが、おそらく母親はタイトルと表紙だけで選んできたんだと思います(笑)。
この作品の簡単なあらすじをご紹介!
主人公の妹(幼稚園生)は、非常に愛らしく可愛い。
彼女にお願いをされると、なぜか誰しもが断れず、彼女のお願いを何でも聞いてあげたくなるのだ。
妹のお願いはだんだんエスカレートしていき、周りに自殺する者や、殺人を犯す者まで出てくる。
そんな中、主人公はこの町に伝わる「鬼姫伝説」を知ることに。
室町時代、鬼姫は、自らの美貌で権力者を誘惑し、残虐の限りを尽くしていた。
僧侶に倒される間際「自分は何度も生まれ変わって、災いをもたらす」と言い放ち、彼女は息絶えた。
伝説によると、彼女の生まれ変わりの者には、両こめかみに星のアザがあるという。
主人公が妹の額を調べてみると、その両こめかみには星のアザがくっきりと刻まれていた…。
妹が鬼姫の生まれ変わりだと気づいた主人公の苦悩が描かれています。果たして、主人公は妹をどうするのか…。
「常々、主人公をどうやって苦しめようかと考えている」とおっしゃっていた関先生、周りから「よくこんな意地の悪いこと思いつくね」と言われたこともあるそう(笑)。
トラウマものの作品が多いですが、なぜかクセになってしまう関先生の作品です。
(「魔少女転生」全1巻/1994年 講談社「サスペンス&ホラー」掲載)

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奥が深いホラー漫画!あなたのお好みのホラーは?
同じホラー漫画と言えども、作家さんによって作品の色は全く異なってきます。
推理が好きならホラーミステリー、ちょっと不思議なホラーが好きならホラーファンタジーといったように、ジャンルも多岐に渡ります。
うーん、ホラー漫画ってとっても奥が深いですね!
怖いけど、なぜか読んでしまう。クセになる。
作家さんにもぜひぜひ注目して頂き、自分のお好みのホラー漫画を見つけてください。
そして、(心身が絶好調の時に)思いきり楽しんでくださいね!
漫画を読むならスマホで!
漫画はシリーズによっては何十巻ともなるし、それを保管するとなると部屋の中の保管場所に困りますよね。
僕も、電子書籍が普及する以前は、すぐに本棚がいっぱいになって部屋の隅から机の隅にまで漫画が積まれていました。
さすがにそれではまずいと思い、泣く泣く売りに出したことも。
それに、外で読もうと思うと荷物になるので持ち運びも大変です。
1冊ならまだしも、何冊ともなるとカバンの中がかさばって場所をとるし、移動するにはちょっとした重さが結構負担になります。
肩掛けカバンだと30分もすると取手が肩に食い込んで痛くなります。
なので、スマホで漫画が読める電子書籍サービスは本当に助かってます。
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実は、僕はいろいろな電子書籍サービスを試しました。
そのことを記事にしているので、よかったら見ていってくださいね!
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