
2024年に変わる新1万円札の顔、誰だか知っていますか?
そう、日本経済の父、渋沢栄一です。
- どの時代に生きた人なのか。
- 何をした人なのか。
- なぜ経済の父と呼ばれるのか。
今注目の偉人を漫画で簡単に学ぶことができたら、夏休みの自由研究にも役立つでしょう。
渋沢栄一の原作「論語と算盤(そろばん)」は非常に難しく、中学生で読むのは困難です。
学校では渋沢栄一という人はすごい人だった、とだけ教わるかもしれませんが、
なぜ1万円札の顔に選ばれるほどすごい人だったのかを考えてはみませんか?
僕の知り合いの中学生Mくんも、この「漫画版 論語と算盤」を読み、まとめて自由研究として発表したところ、今話題の偉人に注目が集まったそうです。
Mくんは渋沢栄一の生き方から、目標に向かって信念を曲げてはいけない事、道徳の大切さを学んだ、と教えてくれました。
ただ「渋沢栄一は日本の経済の礎を築き上げたから」すごい人だったという訳ではなさそうですね。
僕も今話題の渋沢栄一を知っておくべきだと思い、読んでみました。
それでは「漫画版 論語と算盤」の紹介をします。
「漫画版 論語と算盤」ってどんな漫画?
作品名:漫画版 論語と算盤
作者:近藤 たかし
原作:渋沢 栄一
出版社:講談社

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あらすじ
ときは明治初期。金儲けが卑しいとされていた時代に100以上の企業の設立に携わり、日本の経済発展を牽引した一人の男がいた。男の名は渋沢栄一。その思想の背骨には”論語”があった。次の一万円札の肖像となる伝説の人を、漫画で活写!
出典: ebookjapan
晩年の渋沢栄一のもとに、その1年前に死んだという山縣有朋が幽霊となって現れます。
山縣有朋は、自分の葬儀の参列者の少なさを見て、生前の人望の無さに絶望し「死んでも死にきれない」と言います。
山縣もまた明治維新後、日本の近代国家作りに尽力した人物であるのにも関わらず、なぜ人望がないのか。
一方なぜ渋沢はこれほど人望があるのか。
その答えを問い質す山縣に、渋沢は「私には論語があったのです。」と語りだします。
2人が近代国家作りに尽力した人生を振り返りながら、その答えを見出し、渋沢栄一の信念とした「論語と算盤」の考えを読者に伝えます。
また最後に、山縣は「幽霊となって日本の未来を見て来た」と言います。
その日本の未来(つまり現代)は2人の望んだ世の中になっているのか、ということを語り合います。
登場人物
渋沢栄一(しぶさわ えいいち)
1840年生まれ、近代の日本経済の基盤を築いた実業家。享年92歳(1931年)。
幕末の時代、埼玉の田舎の農家出身でありながらも、幕府家臣となり一橋慶喜(後の将軍・徳川慶喜)に仕える。
幕府からの命により、フランスへ渡航・留学を経験した後、明治新政府において大蔵省(現在の財務省)官僚として経済の基盤作りに尽力。
大蔵省を辞めた後、「第一国立銀行(現在のみずほ銀行)」と呼ばれる日本で最初の銀行づくりにたずさわり、頭取(取締役)となる。
他にも、東京証券取引所や現在の三井住友銀行、帝国ホテルなど、日本の名だたる企業を手掛けた。
山縣有朋(やまがた ありとも)
1838年生まれ、二度内閣総理大臣を務め、日本陸軍の基盤を築いた軍人であり政治家。享年83歳(1922年)。
長州の下級藩士出身で松下村塾に入塾、倒幕・明治維新の立役者の1人となる。
明治新政府では、陸軍長官職に就任し、日本の富国強兵に尽力。
その後内務大臣として、日本の都道府県・市町村などの地方自治を制定した。
内閣総理大臣就任後も日本国軍を指揮し、政治家でありながらも生涯軍人であり続けた。
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「論語と算盤」とは?
タイトルとなっている「論語と算盤」とは渋沢栄一が76歳の時に書いた本。
渋沢栄一が生涯において、己の信念としたことが書かれています。
「論語」とは孔子の説く道徳のことであり、今の言葉で言うなら「モラル」。
「算盤(そろばん)」とは商業のことであり、「ビジネス」です。
この2つは相反するもののように思えますが、これらは結び付けて考えなければならない、というのが渋沢栄一のモットーでした。
この作品では、その信念を漫画ならではの分かりやすく描いたエピソードがあり、スルスルと理解することができます。
ある日、大久保利通から呼び出された渋沢栄一。
今まで部下とともに寝る時間も惜しんで働いてきた大蔵省の改正掛案が、大久保利通の理不尽な一存により突然廃止されます。
その時渋沢栄一は、誰もが恐れる大久保利通に「あなたには情というものはないのですか!?」と猛反発します。
「正しい道理を貫いてこそ、世の中の全てが上手くいくものなのです!」
と国のトップである大久保利通に「論語」を引用して説教する姿は、マンガヒーローのような気持ち良さがあります。
このように、渋沢栄一の生涯の信念とした「論語と算盤」をドラマ仕立てで説明してくれるのがこの漫画の魅力です。
渋沢栄一と山縣有朋の対比
この漫画では、渋沢栄一と山縣有朋が対比する関係で描かれます。
誰からも慕われる渋沢栄一とは違い、山縣有朋の葬儀の参列者はごくわずか。
葬儀というのはまさに、その人の生前の人望が表れる舞台なのだと思わされますね。
渋沢栄一は「己の私益ではなく、社会全体の利益になることを考え行動しなければならない。」と掲げていました。
一方、山縣有朋は常に私益のみを重視し、金は人を動かす道具だと言います。
実際に山縣有朋は、日本初の汚職事件・山城屋事件を起こすなど、軍の公用費でかなり私服を肥やしていたことで知られます。
この事件に対し渋沢栄一は、「損をするのはいつも民間ではないか!」と激怒し、批判しました。
官僚だけが甘い汁を吸い、民間人が苦しまされるという事は、現代においても残っているような気がしますよね。
山縣有朋は政府官僚の地位にしがみつき、多額の公金の横領で私服を肥やすなど、私利私欲にまみれた人物として描かれます。
そして渋沢栄一は大蔵省官僚を辞め、民間の財界人として第一国立銀行・合本会社(後の株式会社)を設立していきました。
渋沢は大蔵省大臣にもなれただろう、という政府官僚のキャリアを捨て、民間のために働いていくことを選んだのです。
こうした渋沢栄一の主張である「社会全体で豊かにならなければならない」という対比的なエピソードが随所にあります。
道徳を重んじていた渋沢だからこそ、周囲の人間から慕われ、より幸福な人生を歩むことができたのですね。
人生は人との繋がりが大事であり、それには道徳がなくてならないと学ばされます。
日本の将来へのメッセージ
渋沢栄一の「論語と算盤」は日本の将来を担う若い人たちへのメッセージでもあります。
「論語」は紀元前500年程前の中国春秋時代、孔子によって説かれた思想です。
そして、江戸幕府を開いた徳川家康は「論語」を重用していたとも言われます。
さらに明治維新の時代、渋沢栄一が「論語」を信念として日本の近代国家作りを行いました。
つまり、道徳というのは時代が変わっても、色褪せることのない人生の考え方です。
それは現代にも通じるものだと感じさせます。
最後に「論語」を用いて、渋沢栄一が若い人たちに向けて、メッセージを送ります。
「若い時は成功とか失敗とかという目前の成否に目がいきがちですが、その標準に従うのは間違いです。事の成否にこだわらず、筋を通して人生を全うすることの方が、成功失敗よりもずっと価値のある生涯を送ることができるのです。」
引用:「漫画版 論語と算盤」
この言葉を聞くだけでも、まさに今の時代にも当てはまる言葉だとは思いませんか?
120年前を生きた人が語る言葉は、今になっても決して古くはありません。
むしろ激動の時代をくぐり抜けて来たからこそ耳を傾ける価値があると思います。
そして漫画で読むことで、より一層分かりやすく、心にすっと入ってくるでしょう。
まとめ
「漫画版 論語と算盤」を紹介しました。
渋沢栄一の生涯と、その生き方の信念であった「論語と算盤」を漫画で分かりやすく学ぶことができます。
権力に固執した山縣との対比で、渋沢の主張がより鮮明に伝わり、道徳の大切さを教えてくれます。
道徳がなければ、人から慕われる人間にはなれません。
「成功や失敗にこだわるのではなく、人生の質や考え方をしっかり持って行動することが大切」
山縣有朋のように二度、内閣総理大臣になったとしても、山縣が1万円札の顔になることはなさそうですね。
渋沢栄一が、なぜ1万円札の顔に選ばれるほどすごい人物だったのか、この漫画でその答えが見つかるでしょう!
ぜひ今年の自由研究に漫画で学んでみてはどうでしょうか?

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