漫画紹介

仕事で悩む音楽好きの20代に!青春バンド漫画「ソラニン」

Mustang

青春、この言葉を聞いてあなたは何を思い出しますか?

「あれ、なんで今こんな仕事してるんだろう」

「社会人て…こんなつまらないのかな」

「何も考えず一生懸命だったあの時が懐かしいな」

僕の学生時代の後輩であるMくんは社会人2年目。

現在は楽器屋の店員さんとして働いています。

学生時代はバンドに明け暮れて自分の好きな音楽に向き合いひたすら練習とライブに明け暮れる日々。

そんな彼も就職という大きな波に抗いつつも乗り越え、社会に出ました。

好きな音楽の仕事がしたい。

その思いで今の職につきました。

そんな彼が最近、ずっと元気がありませんでした。

このままただ仕事を続けて良いのか?

もっと自分にとって大切なことがあるのではないか?

もしかしたらこの仕事は向いていないんじゃないか?

そう思い悩んでいたそうです。

そんなある時、Mくんは彼の彼女から勧められた漫画でまたやる気を取り戻してきました。

話を聞いたところ、「ソラニン」を読んで

「大切なもの」を思い出し、また自分ができる歩みを進めていこうと思ったそうです。

今日は、楽器屋店員であるMくんが心に響いた「ソラニン」をご紹介します。

「ソラニン」を試し読み

この作品を読むと、恋愛もののきゅんとする瞬間だけでなく、未来へ進む第一歩を踏み出す勇気をくれるように、自分の心の「大切なもの」を思い出すきっかけとなるでしょう。

ソラニンについて

・タイトル 「ソラニン」

・作者 浅野いにお

・出版社 小学館

・掲載誌 ヤングサンデーコミックス(2005年〜2006年)

・単行本巻数 全2巻(完結)

この作品は主人公の井上芽衣子とその彼氏である種田成男の恋を主軸に彼のバンド仲間である加藤とビリーとの友情や周りの人間模様を描いた青春・恋愛・バンド漫画です。

作品の舞台は東京都狛江市の和泉多摩川駅周辺だそうです。

このタイトル、「ソラニン」は作者の浅野さんが当時交際していた彼女の一言で、アジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)の新しいアルバムを「ソラニン」と発したことがきっかけでした。

(実際のアルバム名はソルファでしたが、浅野さんは「ソラニン」の音感が気に入ったこと、言葉の意味を調べたらジャガイモの目の毒だったことも気に入り、タイトルにしたそうです。)

刊行数は90万部、2010年には宮崎あおい主演で実写映画化されました。

 2017年には新装版(全1巻)が発売され、そちらには本編の後日談が追加されています。

また映画ではASIAN KUNG-FU GENERATIONが「ソラニン」の楽曲を作成し、劇中において宮崎あおいがギターボーカルで演奏しています。

登場人物

井上芽衣子(映画では宮崎あおい)

秋田出身の社会人(OL)2年目。

仕事に限界を感じ退職。

恋人の種田成男と交際期間は6年。

現在同棲中も彼の「音楽をやりたい」気持ちに対して逃げている姿勢に苛立ちを覚えながらこれからのことを考えている日々を過ごしていました。

種田成男(映画では高良健吾)

福岡出身で現在、デザイナーのバイトをしながら定期的にバンド活動をしています。

先行きが見えないまま、好きな「音楽」になんとなくでもしがみつきながら生活していながら、しかし心の奥底では音楽が好きでプロを目指したいと思っています。

バンドのギター・ボーカル担当で使用楽器はフェンダー社のムスタング。

加藤賢一(かとう けんいち)

大学6年生。通称「加藤」「デブ」。

4年間口説き続けた結果、後に芽衣子のよき友人・相談相手となる小谷と付き合うことができるように。

ベース担当で使用楽器はフェンダー社のプレシジョンベース。

メンバーの中では普段はおちゃらけてていじられることも多いが、時たま刺さる言葉を発するバンドメンバーの屋台骨的存在。

(さすがベースといったところです。)

デブでむさ苦しい顔だけど、真面目な顔で言うセリフはなかなかグッときます。

山田二郎(やまだ じろう)

通称「ビリー」。

この呼び名は小学生時代、体育の跳び箱でズボンが「ビリッ!」と裂けたことに由来しているそうです。

実家の薬局で働いている自営業です。

彼女はいないが芽衣子の事が好き。

ドラム担当。

直情的で、感情に素直。

面倒見も良く、店の前にいつも来る少しボケたおじいちゃんにいつも対応するなど心優しい一面も。

あらすじ

社会や大人に対して不平不満があり、将来が見えず希望を感じられない社会人2年目の井上芽衣子。

現状に対して、どうした良いのか、どうしたいのか、がわからず悶々とする日々を過ごしていました。

その答えが見えないまま、結局勢いで会社を辞めてしまいます。

一方、芽衣子の恋人で同棲をしている種田成男はデザイン事務所のアルバイトの合間を縫って大学時代のバンド仲間である加藤、ビリーと定期的にスタジオに入るなどバンド活動を続けていました。

芽衣子と種田は喧嘩しつつも乗り越え、励まし合いながら生活を続けていきます。

やがて種田は自分の才能は「平凡である」と言い、本当に好きな音楽に向き合うことをせず後ろ向きな姿勢でいることに芽衣子は苛立ちを覚えます。

そこで本心である「(種田に)バンドをやってほしい」と本心をぶつけます。

その芽衣子の一言から種田はアルバイトを辞め、再びバンド活動に熱を入れることを決め、加藤、ビリーらに声をかけ、自身の新曲である「ソラニン」をレコーディングすることに。

レコード社から1社反応があったが、商業的な側面でしか見ていない姿勢に嫌になりその話は蹴ってしまいました。(実際蹴ったのは芽衣子)

それ以降デモCDの反応はなく、夏が過ぎ去り秋が訪れようとしていた頃、種田は芽衣子に対し突然別れ話を持ち出します。

その場は和解したものの、種田は散歩に行くと言ったきり帰って来ませんでした。

種田から連絡があったのはなんとその5日後。

彼は以前辞めたデザイン事務所でもう一度働き始めた事、そしてこれまでの思いを芽衣子に伝えました。

「これからは2人で幸せになろう」と、互いの思いを再確認した帰り道、種田は交通事故で他界してしまいます。

なんとここで種田(ここまでほぼ主役だろと思っていた人)が亡くなってしまうのです。

初め読んだ時は驚きのあまり、しばらく読み進められませんでした。

種田の死から2か月、芽衣子はずっと心にぽっかりと穴が空いていました。

そんな中、種田の父親が芽衣子の元を訪れ、自分を責め続けている芽衣子に対し、種田の父は「彼を忘れないでやって欲しい」と伝えます。

そして「彼が居た事を証明し続けるのが、あなたの役割なのかもしれない」と言い残し去っていきます。

その言葉を聞き、芽衣子は種田のギターを手に取ります。

ビリーたちとともにバンドを再開させた芽衣子はギターの練習をたくさん重ね、ライブハウスのステージに立ちます。

芽衣子のボーカルで種田の残した曲「ソラニン」を歌うのでした。

この作品は、20代前半の若者が夢(目標)と現実の狭間で悩みつつ、それでも前に進んでいくと言う物語をソラニンという曲で大きく表現した作品です。

物語を最後まで読んだときに、このソラニンの歌詞の意味を読み返すと本当の意味が伝わると思います。

そして、自分の大切なものは何か?を思い出すきっかけになるのです。

ここからはMくんが特に印象的だった物語のポイントを交えながらさらに物語を追いながらご紹介していきたいと思います。

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芽衣子の退職

最初の1話目で芽衣子は1年勤めた会社を退職します。

つまらない仕事、全て「まぁいいや」と片付けている大人たちと共に自分も同じようになるかもしれないという言いしれぬ不安があったのかもしれません。

田舎から状況してきた芽衣子にとって東京は「魔物が住んでいる」ところであり、いろんなチャンスが転がっているのではないか。

そう思っていました。

ふと「人生のレールなんで外れちゃって自由になればいいじゃん」という黒い囁きが聞こえてくる。

嫌な上司からのダメ押しもあって芽衣子は退職を決意します。

実はそこに種田の後押しもありました。

寝ている種田に退職の話をした時、種田は

「たとえ誰かにバカにされたり、将来が真っ暗で見えなくなったり、行き着く先が世界の果てだったとしても、芽衣子と俺は一緒なんだから」

「…てゆーか、俺がどーにかする。」

ベタだけど…ベタだけどめちゃくちゃ種田かっこよく見えます。

(しかしながら、顔は芽衣子に油性ペンで落書きされてるんですけどね)

Mくんはこんなセリフ、彼女に言ってみたいと興奮して話していました。

このシーンは種田の芽衣子に対する純粋な愛と前向きな心が見て取れます。

種田との喧嘩とそれを乗り越えるシーン

そんな2人も喧嘩します。

ちょいちょいしています。

種田が「バンドを本気でやりたい」と思っていながら逃げようとする姿に芽衣子が背中を押すところ。

そこから種田はバンドに対して本気を出して活動していきます。

しかし思うような結果が出ずそこからまた2人の関係がチグハグになっていきます。

そして種田が本心を芽衣子にぶつけ、別れを切り出します。

それを皮切りに種田はしばらく音信不通に。

やっと連絡が繋がった時、2人は改めてこれからの未来について一歩踏み出せることになります。

「あの頃は俺はミュージシャンになりたいんじゃなくてバンドがやりたかっただけなんじゃん?」

「みんながいて、芽衣子がいて、きっとほんとはそれだけでいいんだ」

「これからは2人で幸せになろう」

この時の種田の表情は読む人に色々な想像をさせてくれるでしょう。

そして彼はそのまま芽衣子の待つ家に帰る途中で…帰らぬ人になってしまうのです。

広く青い、同じ空を見上げる2人の描写はとても切なく感じました。

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種田の死と周りへの影響

種田が亡くなって二ヶ月。

芽衣子をはじめ、みんな前に進むことができずにいました。

ただただ毎日を無機質に過ごしたり、欠けた部分を補うように別のことをしたり、

どうすればいいのか種田に尋ねたり…

ただただ普通に描いているのですが、ふとした時の表情やセリフがとても刺さります。

大雨の中、バンドメンバーの加藤が上を見上げた時の表情。

「まだ二ヶ月しか経ってねーんだもんな」

いつもひょうひょうとしている彼の、その時の表情は言いしれぬ悲しさと急に共を失ったという憤りの様子に心を打たれます。

そんな中、芽衣子の元に種田の父親が尋ねてきます。

雰囲気が種田そっくりな彼は芽衣子に

「アイツがいたということを証明し続けることが、あなたの役割なのかもしれない」

芽衣子はその言葉を噛み締めて噛み締めて、ふと目に入った種田のギターを手にします。

「種田がいたことを証明し続ける…それが…私の役割……?」

芽衣子の心の鍵がガチャっと開いたような、そんなシーンです。

ステージに立つまで、そして本番

ある日、バンドメンバーだった加藤とビリーは芽衣子に呼ばれます。

「バンドに入れてほしい」という芽衣子に怪訝な2人でしたが、練習するスタジオに入り、音を出した瞬間、2人は芽衣子に種田の姿を垣間見ます。

どんなに辛いことがあっても、音楽がそばにいるだけで落ち着く。

そんなことを言いながら2人は芽衣子をバンドメンバーに入れることにしました。

そして、ひょんなことから3人の元に初ライブの話が舞い込んできます。

加藤とビリーは一ヶ月という短期間なのでまだ早いんじゃないか?と言いますが、芽衣子は「やってみたい…ソラニンを歌ってみたい」と言います。

ライブ出演の話が出る前に、芽衣子はあることに気づきます。

それはソラニンの歌詞。

最初は恋人(芽衣子)に対する別れの詩と思っていたのですが、よくよく見ていくと、この歌詞は

「過去の自分」とお別れする曲 だったのです。

それに気づいた芽衣子はもっとギターを練習しようと心から思いました。

そして本番当日…

ロッチというバンド名で初ライブ。

最後のシーンはぜひ漫画で読んでいただきたいです。

Mくんは、最後のシーンを読んで大泣きしたそうです。

まとめ

物語を通じて、最初は恋愛を軸に自分の夢と現実の狭間で思い悩む男女を描いていました。

そこから、後半に進むにつれ大切なものを失い道に迷いかけた時、自分の大切な何かを思い出し前に一歩踏み出すという人生の様を描いています。

この物語を読むことで、改めて「自分の大切にしていること」は何かを見つめ直すのに良いきっかけを与えてくれる作品です。

巻数も2巻と読みやすいだけでなく、キャラクターの表情や折々に散りばめられている小ネタも結構笑えます。

特に社会人2〜3年目の人たちは読むと自分に刺さる話がちょくちょく出てきます。

キュンとして笑って、自分にとって大切なものを見直してみませんか?

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