
魔法バトルものといえば、その派手な魔法演出とアクションが魅力ですよね。
テレポーテーションや飛行魔法など、現実にはできない能力を使ったバトルシーンには、ファンタジーの世界ならではの迫力があります。
今回ご紹介するは、そんな魔法を使ったバトルアニメでありながら、ある少女の死の謎に迫るミステリー要素もあるアニメ「絶園のテンペスト」です。
主人公は、少女の兄とその少女の恋人であった少年で、少女の復讐をするために犯人を捜すうち、魔法使いたちの戦いに巻き込まれていきます。
魔法の存在するファンタジーな世界で起こる本格ミステリーである「絶園のテンペスト」のおすすめポイントを詳しくご紹介していきます。
「絶園のテンペスト」ってどんなアニメ?
作品名:絶園のテンペスト
キャスト:
滝川吉野:内山昂輝/不破真広:豊永利行/鎖部葉風:沢城みゆき/不破愛花:花澤香菜/鎖部左門:小山力也/エヴァンジェリン山本:水樹奈々/星村潤一郎:野島裕史/鎖部夏村:諏訪部順一/鎖部哲馬:吉野裕行/早河 巧:浅沼晋太郎/羽村めぐむ:梶 裕貴
スタッフ:
原作:城平京・左有秀・彩崎廉 (掲載 月刊「少年ガンガン」スクウェア・エニックス刊)/監督:安藤真裕/シリーズ構成:岡田麿里/キャラクターデザイン:斎藤恒徳/音楽:大島ミチル/美術コンセプトデザイン:岡田有章/色彩設計:中山しほ子/美術デザイン:佐藤 歩/美術監督:岡田有章、佐藤 歩/総作画監督:大城 勝、菅野宏紀/撮影監督:神林 剛/編集:高橋 歩/音響監督:若林和弘/アニメーション制作:ボンズ/製作:「絶園のテンペスト」製作委員会
制作年:2012年 ©城平京・左有秀・彩崎廉/「絶園のテンペスト」製作委員会・MBS
簡単な概要:妹の復讐を誓う兄と魔法をめぐる時空を超えたミステリー
視聴できる動画配信サービス:
※本ページの情報は2021年11月時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
あらすじ
『世の中の関節は外れてしまった。ああ、なんと呪われた因果か、それを直すために生れついたとは!』 ※『ハムレット』シェイクスピア野島秀勝訳岩波文庫 ある日、魔法使いの姫君が樽に詰められ置き去りにされた。ある日、ひとりの少女が唐突に殺され、犯人が捕まらず時が過ぎた。そしてある日、復讐と魔法をめぐる、時間と空間を超えた戦いが始まった! 正気と狂気、理性と知性。自信と確信。悲劇で不合理な世の中で物語は始まる―――。“はじまりの樹”の加護を受ける魔法使いの一族・鎖部一族。その姫宮にして、最強の魔法使い鎖部葉風。彼女は“はじまりの樹”と対をなし、破壊の力を司る“絶園の樹”を復活させようとする同族の鎖部左門によって、無人島に樽に詰められて置き去りにされてしまう。葉風が孤島から流したメッセージを、妹・愛花を殺した犯人に復讐を誓う少年・不破真広が拾う。真広は犯人を魔法の力で見つけることを条件に、葉風に協力する。そして真広の親友で、愛花の恋人である滝川吉野は、危機を真広に助けられたことから、その復讐劇に巻き込まれることになる。
出典元:dアニメストア-絶園のテンペスト
登場人物
滝川吉野(たきがわ よしの)
本作の主人公で高校三年生。
茶髪で、右側の髪をヘアピンで留めている。
温和で物腰が柔らかいが、目的のためなら冷徹な手段を取ることもいとわないため、友だちからは「性格が悪い」と言われている。
不破真広の妹である不破愛花とは恋人同士であったが、そのことは真広には隠している。
妹の復讐を誓う真広に巻き込まれて、真広とともに犯人捜しをすることになるが、血眼になって犯人を突き止めようとする真広とは対照的に、冷静な視点で彼のことを見守っている。
愛花からは「順応性は高いが主体性がなく、イニシアティブは取らない」「平気でうそをつくタイプ」などという評価を受けており、
真広からは「いいやつではないが悪いやつでもない」と評されている。
不破真広(ふわ まひろ)
本作のもう一人の主人公。
愛花の義兄で、吉野の幼馴染。
金髪にピアスをした派手な外見で粗暴な少年。
見た目とは裏腹に、学業の成績が良く、高校には首席で合格した。
妹を殺した犯人に復讐するため、犯人を見つけ出してもらう代わりに、無人島に閉じ込められている魔法使い・葉風の手足となって戦うという契約をする。
自己中心的で、乱暴な言動が目立つが、正反対の性格である吉野とは不思議と気が合うようで、大切に思っている。
鎖部葉風(くさりべ はかぜ)
本作のヒロインで、はじまりの樹の加護を受ける最強の魔法使い。
桜色のロングヘアと緋色の眼が印象的な美少女。
その能力の高さゆえに、左門をはじめとする同族から邪魔者扱いされ、樽に詰められて無人島に流された。
葉風が無人島から運に任せて流した、魔法をこめたメッセージボトルを、真広が拾ったことで、二人は契約を交わし、遠隔ながら葉風は行動を起こせるようになる。
不破愛花(ふわ あいか)
本作のもう一人のヒロイン。
不破真広の義妹であり、滝川吉野の恋人である。
吉野と付き合っていることは真広に隠していたため、三人でいるときは吉野にわざと冷たくあたっていた。
会話をするときは、シェイクスピアの「ハムレット」や「テンペスト」のセリフを引用することが多い。
真広の留守中に事件に巻き込まれ、自宅で殺されているのを発見される。
魔法と物理攻撃を駆使したバトルアクションに惹きこまれる
ファンタジー作品の王道といえば、魔法を使った戦闘シーンが魅力のひとつですよね。
魔法使い同士の戦いは、現実にはない武器や演出が派手で、わくわくします。
しかし、本作はそれだけではありません。
この世界の魔法は、万能ではなく制約があります。
たとえば、鎖部一族が使う魔法では、金属などの文明の産物を供物とすることで魔法を発動しているため、その供物が用意できなければ、魔法は使えません。
それゆえに、キャラクターたちは、魔法だけではなく、銃や槍などの武器や体術も織り交ぜながら戦います。
一話での不破真広と謎の女・フロイライン山本とのバトルシーンでは、葉風と接触し魔法の力を得た真広VS銃使いフロイラインという戦いになります。
ほとんど微動だにせず、魔法の力で瞬間移動や銃弾の防御などを行う真広と、真広の攻撃を自前の身体能力で華麗にかわすフロイラインの魔法×物理の戦闘シーンは、
ファンタジーとアクションの両方が楽しめ、物語の最初から惹きこまれるバトルになっています。
キャラクター同士のバトルの中でも物理攻撃と魔法攻撃の使い方が戦略の鍵となり、魔法の派手な演出と高い身体能力を活かしたアクションが見どころになっています。
ファンタジーの世界を彩る絵が綺麗!
アニメにおいて、絵柄の与える印象は絶大ですよね。
絵が魅力的だと、一気に世界観に惹きこまれます。
本作は、イラストの描きこみが繊細で綺麗で、キャラクターはもちろん、ファンタジーの不思議な世界観を引き立たせています。
女性キャラクターも男性キャラクターも個性的で可愛らしくかっこいいビジュアルなので、お気に入りのキャラクターが見つかると思います。
また、ファンタジーでは、この世に存在しない幻想的なデザインや魔法の表現が魅力ですよね。
本作には、たとえば、一話でたくさんの蝶が海からやってくるシーンがあるのですが、
蝶の模様が美しく描かれつつ、どこか不吉さも感じさせる描写で、ファンタジーの世界の魅力を増幅させています。
原作は、同タイトルのマンガですが、アニメでは絵の美しさはそのままに、全編フルカラーで楽しめます!
不破愛花を殺したのは誰?
先述の通り、本作は魔法が登場するファンタジーですが、魔法使い同士の戦いだけがメインではありません。
主人公たちの目的は、不破愛花が殺された事件の真相を知ることです。
不破真広は、犯人に復讐することが第一優先なので、多少の不可解な事象は気に留めませんが、滝川吉野は違います。
犯人を捜すうちに、不破愛花を殺した犯人が魔法使いではないかという疑念を持った吉野は、自分たちの状況で違和感のある点を丁寧に洗い出していきます。
そもそもなぜ葉風は、無人島に幽閉されたのでしょうか。
邪魔だったという理由であれば、樽に詰めて島流しにするなんて面倒な手段を取らずに、その場で殺してしまえば済むような気もします。
また、葉風が無人島から流したメッセージボトルを偶然、真広が拾ったことで葉風は無人島から間接的に鎖部一族に干渉できるようになりますが、それは本当に偶然でしょうか。
真広とは対照的に、物事を冷静に洞察している吉野は、これらの疑問を解決するために調査を進めていきます。
そして、その違和感を解消するためのヒントは、作中のあちこちに散りばめられているので、真相にたどりつき、伏線を回収したときにはカタルシスが味わえます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、ファンタジーの世界観で引き起こされる本格ミステリー「絶園のテンペスト」をご紹介しました。
不破愛花を殺した犯人は誰なのか、一緒に推理しながら見てみてください。
最後には、その予想を裏切る結末が待っているでしょう!
「絶園のテンペスト」が見られる動画サービス
※本ページの情報は2021年11月時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。